リアショックの内部機構
取付角度の制限が無いどころか、逆さまに使ってもオッケー
ナンデ?? って?
バネは見たまんまバネだからいいとして
オイルが入ってる ダンパーユニット にはざっくり種類があって
※画像は バイクの系譜 https://bike-lineage.org/index.html からの画像を参照致しました
問題がありましたらご指摘下さい
まずは古くからあるオーソドックスな複筒式
ダンパーが2重構造の筒になっている
比較的安価なモデルや小排気量車等で使われる事が多いタイプ
オイルとガスは仕切りが無い状態で接しており、オイルにガスが混ざりやすい(混ざると減衰力が不安定になる)
中のピストンも小さくなりがちでセッティングの範囲も狭め
じゃあそもそもガスや空気なんて入れなきゃいいじゃん?
→ 内部がオイルで完全に満たされているとロッドが 全く入らなくなります
液体は圧縮できないので、差し込まれるロッドの容積分のオイルの行く先が無いのですね・・・
複筒式よりもっと簡単な単筒式もあり
エマルジョンタイプとかモノチューブタイプとも言われる事があります
複筒式に比べると壁すら無く。更にオイルとガスが混ざりやすいのです
(低コストと言うメリットがありつつ、高級品にも採用例がありますね)
オイルとガスが混ざってエマルジョン化したモノが内部で動くからエマルジョン式とか言うんだったかな?
スーパーカブのダンパーがコレだったっけ?
オイルにガスが混ざるのやだなぁ、、セッティングがあやふやになるし
それに2重の筒だと放熱性も低いよね
と、出来たのが ド・カルボン式
混乱するのが一番単純なエマルジョン式の別名 モノチューブ/単筒式 と名称が同じってトコロ
ド・カルボン式と言う名前に統一したほうが分かりやすいかも・・・
この方式はオイルとガスを ”自由に動く仕切り板” フリーピストン でしっかり分けている
フリーピストンって
こんな感じのOリングが付いた板なのだ (実物はもうちょっと長い)
これがオイル室とガス室をしっかり分けつつ、オイルの動きに対応して、筒の中を行ったり来たりする
伸び縮みする風船みたいなゴム膜(プラダ)でオイルとガスを分けているタイプもバイクではよくある
単筒式ってイイ!
・・・ばかりかと思いきや 同じ長さのショックだと、複筒式に比べてサスストロークが短くなっちゃった!
と言う欠点を持つようになった
ロッドの動線上にフリーピストンやガス室があるもんね (´・ω・)
で、コレが出た
フリーピストンとガス室を隣に離しちゃえばいいんだ!
これが現在の進化系
サブタンクがホースで繋がっているタイプも考えはコレ
リザーブタンク、リザーバータンク、サブタンクと言われる部分
これだと”オイルを貯え、オイル容量を稼ぐのが目的” と思われがちだけど
ガス機構タンク 的な呼び方にすればこのタンクの最大の意味が正確に伝わると思うんだけど、、ね
カヤバの MGS330T はこの方式
ド・カルボン式はフリーピストンでオイルとガスが分けられてるから、倒立させても問題ないのです
リザーブタンク付きタイプも基本はド・カルボンなので同じ事
ホースで繋がったサブタンクは上向きだったり、横向きに付いてたり様々でしょ?
それで問題が出ない理由がコレだったのだ
フリーピストンやゴム膜(プラダ)のシールが劣化するとどうなるのさ? 劣化するよね?!
と思った方は正しい
劣化します!!
走行距離だけではなく時間の経過でも劣化します
劣化すると密閉が出来なくなり、オイルにガスが混じってしまい、
ワシャワシャの泡みたいになるんです こうなるとガス自体の抜けも急速に進みます
こうなればダンパーは正規の能力を発揮しませんね~
こだわって乗るならば、ショックのOHは必要ってコト事!
あ、ここまで言っておきながら ワタシはマッタクこだわりません(汗)
そうそう、ここに載せたのはあくまで一般的な情報と言う事で・・・
複筒式でもオーリンズの超高性能サス TTXシリーズ なんかは不思議な複筒式じゃなかったかな?
by junkmotorrad
| 2020-12-30 11:49
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